校長日誌
【校長日誌】令和6年度スタート
令和6年度がスタートしました。4月8日午前に着任式・始業式、午後に入学式を行いました。今年も198人の新入生を迎えました。今日から6時間授業です。6時間目は部活動見学。お昼休みには音楽部が中庭で演奏を行います。生徒全員が新しい環境に早く慣れ、それぞれの高校生活を謳歌してほしいです。
【校長日誌】野球部4回戦進出
7月16日(日)、県営大宮球場で深谷商業高校と対戦しました。緊迫した投手戦でしたが、4対2で勝利しました。4回戦は21日(金)に所沢航空公園球場で坂戸高校と対戦します。応援よろしくお願いします。
【校長日誌】進学フェア
7月15日、16日の進学フェアでは、多くの方に狭山清陵高校のブースにお越しいただき、ありがとうございました。今後、トップページにもありますように体験入学、学校説明会を本校で実施いたします。ぜひお越しいただき、学校、生徒、教員の様子、雰囲気を直に感じ取ってください。お待ちしています。
【校長日誌】学校評議員会・評価懇話会
6月28日(水)、令和5年度第1回学校評議員会・評価懇話会(清陵懇話会)を開催しました。
まずは評議員の方々に授業見学をしていただきました。期末考査前なので試験勉強を行っているクラスもありましたが、熱心に授業に取り組んでいる、以前に比べて清掃が行き届き、学習にふさわしい環境が整っている、などのお言葉をいただきました。反対に、まだ不十分なところのご指摘もいただきました。
清陵懇話会では、評議員の方々に懇話会委員の方々にも加わっていただき、学校自己評価システムシートの説明をさせていただいた後、学校生活全般について意見交換をさせていただきました。ここでは詳しく書けませんが、清陵高校をさらに発展させていくための貴重なご意見をいただきました。
2月に第2回学校評議員会・評価懇話会(清陵懇話会)を開催し、学校関係者評価を行いその結果を公表させていただきます。
【校長日誌】教育実習
5月29日から教育実習に3名の学生が来ています。そのうち1名は6月13日が最終日。13日に2名の実習生の研究授業がありました。2人ともしっかり準備を行い落ち着いて研究授業を行いました。自分が思い描いた授業はできたでしょうか。完璧な授業はないでしょう。自分の考えた授業が生徒にとってわかりやすいとも限りません。しかし自分の授業を人に見てもらい意見を言ってもらうことで新たな発見があります。実は我々教員にとっても刺激となります。本日14日にはもう一人の実習生の研究授業があります。2名の実習は来週まで続きます。頑張ってください。
【校長日誌】開校記念日
6月1日は開校記念日です。
本校は地元の要請により、昭和57年に開校しました。これまで1万人を超える卒業生が本校を巣立っていき、様々な分野で活躍しています。
私が高校に入学したのも昭和57年でした。第1回卒業生と同級生。不思議な縁を感じています。
本校と一緒に成長していこうと改めて思った日でした。
【校長日誌】中間考査
早いもので新年度がスタートして約2か月が過ぎようとしています。始業式、入学式、離任式、生徒総会、さらには狭山特別支援学校狭山清陵分校の開校など、慌ただしく毎日が過ぎてゆきました。そして昨日23日から26日まで中間考査です。中間考査は多くの生徒が嫌だと感じているでしょう。でもこれまでの学習の成果を確認し、軌道修正するよい機会です。答案用紙に実力を余すところなく書き込んで欲しいと思います。
中間考査が終わると遠足、開校記念日です。メリハリをつけた学校生活を送りましょう。
今年度初めての校長日誌です。今後学校の様子、私が考えていること等を発信していきます。お付き合いよろしくお願いします。
【校長日誌】卒業証書授与式を挙行しました
春の訪れを感じる晴天のもと、本日、本校の卒業証書授与式を挙行いたしました。
174名の卒業生の旅立ちを祝したいと思います。
以下、校長式辞を載せます。
式辞
春の息吹が感じられる今日この佳き日、第39回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員及び在校生にとっても大きな喜びであります。
保護者の皆様におかれましては、今日のお子様の成長された姿に感慨も一入のことと存じます。
ご卒業をお喜び申し上げますとともに、これまで私どもが賜りましたご理解とご協力に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
ただいま卒業証書を授与した174名の皆さん、ご卒業おめでとう。教職員一同、心より祝福いたします。
さて、卒業生の皆さんが入学したのは令和2年4月。入学式は保護者参加も叶わず、翌日からは長期の臨時休校、次に登校できるのがいつになるのかさえ分からない状況で高校生活が始まりました。
その後、臨時休校は解除されましたが、窮屈な高校生活を強いられたことは卒業生の皆さんが一番実感しているところだと思います。
そのような3年間を過ごす中で、皆さんだけではなく私たち大人側も、知らず知らずのうちに「感染をさせない、たとえ感染しても広げてはいけない、だからこの行事は残念だが実施することはできない、あるいは縮小せざるを得ない」
こういった考え方が、いろいろな取組に対して、一つの公式のようにできあがってしまっていたように感じます。
そうして、ようやく今年度の後半あたりから、制限を緩和した形や通常形式での行事ができるようになってきました。まだまだこの先がどうなるかはわかりませんが、少なくともここ2,3年で行ってきた対応とは違う進め方に変化していくものと期待をしているところです。
さきほども申し上げましたが、私たちはここ何年かの経験から「何かがあっては大変だ、であるならばその取組はやめておこう」という行動パターンがすっかりしみついてしまっているのではないか、そのため、「何か新しいことを始めよう」、あるいは「自分とは違う世界と接点を持ってみよう」、といった考えをそれぞれが自分の中に閉じ込めてしまっていたのではないかと強く感じています。
そこで、その感覚を今こそ解除して、
「何か新しいことをはじめてみよう、これまで身を置いたことのない分野に足を踏み入れてみよう」 このことを私から皆さんに今日は伝えたいのです。
とはいっても、これまで押し込められていた感覚を元に戻すのはなかなか大変なことでしょう。また、どんな行動を起こせばいいのか思いつかないかもしれません。
参考になることを期待し行動を起こすきっかけとして、私からSDGsについてお話をしたいと思います。
2015年9月、国連でSDGsが採択されました。SDGsとは、17の項目からなる「持続可能な開発目標」のことであり、私たちが暮らしているこの地球を、将来にわたって持続させていくために掲げられたものです。ここにいる皆さんは、小学生や中学生の頃に、すでにこのSDGsという言葉に接してきていることと思います。中には、具体的に何か行動を起こしたことがある、そんな人もいるかもしれません。
先日、ある企業の方が校長室を訪れてくれました。いくつか説明を受けた後、企業の方は私に向かって「SDGsの対応で」と言って資料をまとめたファイルを渡してくれました。何がSDGsなのだろうと考える必要はありませんでした。資料をまとめて収めるのはプラスチック製のクリアファイル、というのが今までの常識と言っていいほどであったのに、今回渡されたファイルは、形は全く同じでも紙製のものでした。
SDGsの目標の12番目には「つくる責任 つかう責任」また、14番目には「海の豊かさを守ろう」というものがあります。プラスチックごみは海洋汚染などにつながると言われていることから、プラスチックを使わない紙製のファイルを企業の方は作成したのでしょう。こうすることで、つくる側の責任を果たし、海の豊かさを守っているのです。
本校を巣立っていく皆さんに、なぜSDGsを紹介することにしたのか。それは、掲げられている項目が大変に多く、行動を起こしやすいと考えるからです。さきほど申し上げた「作る責任 つかう責任」、「海の豊かさを守ろう」といった項目は17設定されています、そして、それを細分化したターゲットは169もあります。これだけの数があるならば、自分にはできない、と感じることはないと思います。自分にできそうなこと、興味のあることから始めればいいのだと思います。
学生生活を続ける人、社会人としての生活をスタートする人、それぞれ皆さんの歩んでいく方向は異なるわけですが、ただ目の前にあるやらねばならないことに関わるだけではなく、3年間制約を受けてきた鬱憤を新たに行動を起こすことで晴らしてもらいたいのです。
話をSDGsに戻しますが、SDGsで掲げられている内容には、到達の期限が設けられています。期限は2030年です、それまでにそれぞれ掲げた目標を達成するため、世界中の人々が努力をしなければなりません。さきほど、SDGsが国連で採択されたのは2015年と言いました。そこから数えると、今は2023年ですので、折り返し地点あたりにあると言っていいでしょう。しかし、現在、目指すゴールに対して半分も達成しているとは考えにくいのです。このままでいけば、SDGsというのは2015年に描いた夢のお話ということで終わってしまうでしょう。
私よりも、今後、数十年も長く地球と付き合うであろう皆さんには、2030年のゴール達成はかなわなくとも、ゴールに向けた行動を起こしてもらいたいのです。
繰り返しますが、行動の内容や大きさは問いません。自分にできるところ、興味のあるところから始めてもらいたいのです。
私は、これまでの不自由な3年間を経験した皆さんだからこそ、その経験を生かした何かができる、そう信じています。感染防止の取組の中で行われた行事を遂行するためには、何よりも想像する力が必要でした。この活動で感染が心配されるところはどこにあるのか、感染防止対策としてこういったことができるのではないか、このように、皆さんは一つ一つの行動において想像力を働かせながら取組を成功させてきたはずです。
本校を旅立つ皆さんです。ぜひとも皆さんが蓄えている力を外部との接点において発揮してほしいのです。狭山清陵高校の3年間で培った成果を周りの人たちに知ってもらえるような行動を強く期待しています。
結びに、本日ご出席を賜ることはかないませんでしたが、卒業生の成長を見守り厚いご支援をいただきましたPTA、後援会、同窓会のみなさま、また、地域をはじめとした関係者のみなさまに感謝を申し上げ、式辞といたします。
令和5年3月11日
埼玉県立狭山清陵高等学校長 田部井 洋
(2,650字)
これまでの人生よりもこれからの人生の方がはるかに長い卒業生の皆さん、
それぞれの分野での活躍を応援しています。
【校長日誌】もう1冊
最近、なんだか読書をしたくなり、本校5階の図書館によく通っています。先日に続いてもう1冊。
図書館で私が本を借りるのは、①ぜひ読んでみたい②読んだら勉強になるような気がする③タイトルが面白そう、といったことが理由にあるのですが、根底には④読み切らなくてもよいということがあると感じています。書店で購入した本は、予想に反するような内容であっても、意地でも最後まで読もうとします(結局くじけることもあります)が、借りた本ならば潔くすぐに返却することもあります。
本を借りることのメリットは、無料であることというのもありますが、”自分の守備範囲を広げることができる”というのが大きいです。購入したものだけに自分の読書の範囲を限ってしまうと、その範囲はとても狭いです。一方、興味はなくても勉強のために読む、タイトルが面白そうだから読む、ということになれば、まったく今までのぞいたことのないジャンルに触れることができます。
そんなことでたどり着いたのが以下の本です。もちろんタイトルが面白そうだから借りました。この意味は、意外なところに道がある、解決策はひとつではない、だそうです。自分の体をぞうきん代わりに使われては、猫もたまったものではありませんね。
「おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った」(世界ことわざ紀行)
金井真紀:著 岩波書店
【校長日誌】たまには読書案内
これまで、ネタが尽きると行っていた読書案内ですが、それなりの忙しさを理由に少しさぼっておりました。興味深い本を本校図書館で見つけたのでご紹介を。
『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』著:田中孝幸 (東洋経済新報社)
国際法って何?、経済成長って何?、少数民族って何?など、カイゾクとあだ名されているアンティークショップの店長さんから、世界で起きている様々な出来事やその背景などを高校生と中学生のきょうだい(兄妹)が聞くというもの。
日本が太平洋の西の端に位置しているからこその立場や状況、世界通貨と言えばやはりドル($)となっている根拠などがわかりやすく記されています。
中高生に語りかける流れが読みやすさに繋がっているのだと思います。
「地政学」ということばには、以前から興味がありました。生まれた国や地域で幸・不幸が決まるわけではありませんが、深く影響していることは否定できません。そういったことをあらためて考える機会となりました。